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医療法人 清仁会 水無瀬病院 臨床工学科 科長 兼任 業務推進室 室長 中原 康裕様
![]() 大阪府三島郡島本町に位置し、整形外科、内科、外科、リハビリテーション科などを中心に、地域に根差した医療を提供する医療法人清仁会 水無瀬病院。2026年5月には「みなせ病院」として新病院へ移転を予定しており、地域医療へのさらなる貢献が期待されています。 「誰も管理できない」混沌とした現場からのスタート――まず、中原さんが水無瀬病院に着任された当初、どのような課題があったのでしょうか? 約3年半前に着任したのですが、当時は医療機器管理について「何もない状態」でした。 専門の部署がなく、機器の貸出・返却は看護師さんが兼務しており、大きな負担になっていました。 機器がどこに何台あり、使える状態なのかを誰も把握していない状況だったのです。 使用済みのポンプが薬液の付着したまま倉庫に放置されているなど、管理はかなりずさんでしたね。 高機能よりも「誰でも使えるシンプルさ」を重視――様々な選択肢がある中で、なぜ「MMS」を選ばれたのですか? 以前の職場で、機能が複雑すぎる高価なシステムが結局使われなくなった経験があったんです。 そのため、今回は何より「シンプルで誰でも直感的に使える」ことを一番の条件と考えていました。 そんな時に知人からMMSを教えてもらい、低コストで始められ、機能が必要なものに絞られている点が、当院の「技士が少なくても回る管理体制」にぴったりだと確信しました。
PCとスマホを活用し、効率的な管理を実現 「インシデントゼロ」と「賢い資産管理」を実現――MMSを導入されて、どのような効果を感じていますか? 一番は「業務効率が劇的に上がった」ことです。 毎日のラウンド点検もスマホ1台で完結します。 そして何より、私が着任してから医療機器が原因のインシデントは一件も起きていません。 MMSで点検履歴や使用状況を追えるので、故障する前に先回りして対応できるようになったんです。
スマホで手軽にラウンド点検が可能に ――コスト面でのメリットはいかがでしたか? はい。MMSで機器の稼働率という客観的なデータが取れるようになり、「感覚」ではなく「データ」に基づいて、無駄のない適正な購入計画が立てられるようになりました。 これにより長期的なコスト削減に貢献できています。 また、監査の際もMMSの管理画面を見せるだけで、特に指摘もなく完了しています。 「やらされ仕事」から「自分たちで安全を守る文化」へ――中原さんの着任後、院内のスタッフの方々の意識に変化はありましたか? 地道なコミュニケーションを続けた結果、看護師さんたちの意識が大きく変わりました。 今では看護師さんの方から機器の使い方を確認してきたり、自主的に清掃をしてくれるようになりました。 「やらされ仕事」だった機器管理が、「自分たちで患者さんの安全を守るための文化」として根付いてきたと感じています。
CE室での点検風景 新病院で見据える、多職種連携の未来――今後の展望についてお聞かせください。 来年(2026年)の新病院移転を機に、本格的な中央管理体制へ移行する計画です。 看護師さん自身がMMSのQRコードを読み取って貸出・返却を行う運用を目指しています。 スタッフが少ない施設では、多職種が同じ情報を共有し、連携してみんなで安全を高めていく。それが理想の形ですね。
2026年(令和8年)5月新築移転の新病院外観
新病院に移転後は「みなせ病院」に病院名を変更します。 成功の秘訣は「システムに業務を合わせる」勇気――最後に、これから機器管理に取り組む他の病院へ向けてアドバイスをお願いします。 私が思うのは、「自分たちの複雑なやり方にシステムを合わせるのではなく、優れたシンプルなシステムに自分たちの業務を合わせていく」勇気を持つことです。 その方が圧倒的に早く、確実に成果が出ます。 MMSのようなツールを賢く活用し、我々技士はシステムの構築に時間をかけるのではなく、人でなければできない本質的な業務に時間を使うべきです。 その方が、病院全体、そして何より患者さんのためになると信じています。 ![]() 医療法人清仁会 水無瀬病院所在地: 大阪府三島郡島本町高浜3丁目2番26号 インタビュー日:2025年9月4日 サービスのご案内クラウド型医療機器管理システム MMS
医療機関向け
当社では、病院やクリニック向けに、医療機器とメンテナンスの管理を簡単に行えるクラウドベースのシステムを提供しています。 無制限の台帳・点検記録管理、貸出返却管理・履歴管理や、部署ごとへのシステム活用で、医療機器管理の業務を効率化します。
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